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もう一つの個人向けマネックス債は仕組債?

 マネックス証券2007年下期から固定利付円建ての個人向けマネックス債を発売しているが、新種の個人向けマネックス債が早くも登場した。
 その名も個人向けマネックス債<円高時ドル建て償還型>固定利付個人向けマネックス債の亜種のような外見を呈しているが両債券は全く別種の債券であるので、自立した個人投資家はマネックス債を混同しないように注意したいものです。

まず始めに個人向けマネックス債<円高時ドル建て償還型>のスペック概要を列挙することにする。

  1. 正式名称:マネックス・ビーンズ・ホールディングス株式会社 2007年10月29日満期 米ドル償還条件付円建社債
  2. 1ヶ月満期、利率8.10%/年
  3. 10万円から購入可能
  4. 購入資金および利息は日本円決済
  5. 満期時の償還金は判定日の為替レートが購入時為替レートより円高の場合、米ドルで受取り
  6. ※判定日=償還日の10営業日前(2007年10月15日)
1ヶ月満期と短期債であることおよび8.10%と高利率であること(但し、8.1%は年率。月利に換算すると、0.675%)等、購入者の購入意志醸成への心理的ハードルを下げるための販売上の工夫が随所に盛り込まれた債券である。なお、このような金融広告における表現上の色々な工夫を解説した本に金融広告を読め どれが当たりで、どれがハズレかがあります。少々分厚い文庫本ですがわかりやすいので免疫をつける為に読まれることををお薦めします。
 しかし、自立した個人投資家は2007年9月時点で年利率8.1%を円建ノーリスクで受取る投資環境は決して存在しないことを忘れてはいけない。この個人向けマネックス債<円高時ドル建て償還型>は紛れもなく仕組み債の一種であり、下図の損益曲線に示すとおりオプション売却時と同様の損益特性を有しているのだ。


個人向けマネックス仕組債損益曲線


 例として、100万円を個人向けマネックス債<円高時ドル建て償還型>に投資した場合を考えてみよう。
 売り手すなわち投資家の最大利益額は元本100万円に対する利子相当分である5,400円(税引後)に限定される一方、ドル安となった場合の損失限度は事実上存在しない。(厳密にいえば、日本円の価値がゼロとなったときに最大損失金額すなわち-100万円に限定されるが正しいか?)例として、償還日(1ヵ月後)の為替レートが1ドル110円になっていた場合、100万円当たり約38,000円の損失が発生してしまうのです。
 さらに追い討ちをかけるように米ドルから日本円への為替手数料が1ドル当たり25銭、100万円当たり換算で約2千円必要となる。マネックス証券は米ドルを日本円に必ずしも換算する必要がなく、米ドルMMFなどによる運用手段も確保しているというが、これこそ詭弁に等しい。

そして、個人向けマネックス債<円高時ドル建て償還型>一番の欠陥はこの債券に個人向けとの愛称を付けていることだ。。オプション的性質を持つ商品をプロの投資家は絶対に単独で売却しない。この個人向けマネックス債の亜種は期待リターンに比してリスクが極端に大きすぎるのがとてつもなく問題であるのだ。
 オプション的性質をもつ商品というと何か特殊な商品に聞こえるものだが、生命保険、損害保険、自動車保険などの保険商品は実はオプションそのものであり、決して特殊なものではないのである。但し保険の場合、保険購入者はオプションの買い手となり、保険会社はオプションの売り手となり、今回の個人向けマネックス債とは売り手と買い手が逆となる。
 オプションの売り手は損失が無限大となるリスクを背負うため、回避する必要があるが、保険会社は多数の購入者に分散売却することでリスクを軽減している。保険の場合、同時多発的に保険事故が生じる保険事故は限定されるからだ。同時多発的に発生する事故としては、地震が代表的だが地震保険は火災保険とあわせての加入また保険金額の制限などで、公共の利益を支えるとの社会使命のもと、何とか商品化しているのが現状である。 
 さらに、保険計理専門家(アクチュアリー)により支払保険料+正常利潤を確保するために必要な保険料(オプション料)を算出し、保険の買い手に要求するなどリスク回避のために種々の手段を講じられているのだ。


一方、個人向けマネックス債<円高時ドル建て償還型>に当てはめてみると、為替市場はボラティリティが最も大きい市場の一つであり、個人投資家が短期的に価格変動リスク回避手段を講じることは不可能である。唯一の方策としてはこのようなオプション売建商品の品揃えを積極的に拡充して、個人投資家に保険会社を運営するかのような分散投資を啓蒙することだろう。
 私は個人投資家が為替相場の変動に勝つのは長期間にわたる継続投資のみと考えています。この点、1ヶ月満期の個人向けマネックス債<円高時ドル建て償還型>の購入は為替変動に賭けるギャンブルです。
 しかも個人向けマネックス債<円高時ドル建て償還型>は円安局面になりギャンブルに勝った場合でも超過利益はないため、テラ銭のみが大きいギャンブルです。個人向けマネックス債<円高時ドル建て償還型>を購入せずに、単に米ドルを保有して円安に賭けるほうが手段として格段に優れています。

 さて、特性の全く異なる2種の個人向けマネックス債を同時発売するマネックス証券の意図は果たして何でしょうか?実は投資家教育目的だとジョークの一つで答えてくれることをひそかに期待するしかない商品なのです。
⇒個人向けマネックス債(利率1%、3ヶ月満期)の情報へ
⇒円高時豪ドル償還型個人向けマネックス仕組み債情報へ
⇒円高時米ドル償還型個人向けマネックス債の償還通貨が決まりました
⇒円高時米ドル償還型第2弾が11月発売!!

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