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らでぃっしゅぼーやに見るMBO企業に対する投資

 らでぃっしゅぼーや(3146)社は有機野菜宅配事業を営んでおり、リーマンブラザーズショック醒め止まぬ昨年2008年12月にジャスダック上場を果たしています。
 やもすれば、上場中止の決断も検討される状況でしたが、当社にはどうしても上場したい事情があったようです。

 会社の事業内容、今後の事業展開などは、IR・株式情報サイトブリッジサロンにおいて、ブリッジレポートに、詳しくまとられています。
 日本の農業の現状を憂い、環境保全型で持続可能(サスティナブル)な社会の実現するというらでぃっしゅぼーや社の経営理念には、大変共感が持てるものです。

 しかし、まだら模様の投資生活サイトがらでぃっしゅぼーや社に着目したのは、その事業内容の美しさのみではありません。
 企業へ株式投資を行うに当って、一つの重要な視点が隠されているからです。

 実は、らでぃっしゅぼーや社は市民団体として産声を上げた後に、様々な資本構成の変遷過程を経た後、平成18年3月に青汁で有名なキューサイ社からMBOにより独立して現在に至っています。

 ここ数年、マネージメントバイアウト(経営者による買収)により、株式非公開化に踏み切った企業は多数存在しますが、その後に再上場を果たした企業の数は多くはありません。そもそも、MBOが経営権の独占を目的とすることが多い以上、再上場が少ないのも尤もといえるでしょう。
 しかし、らでぃっしゅぼーや社の上場は、経営権を握った経営陣下における、主に資金調達を目的とした、株式市場が本来期待される役割に忠実な上場といえるのです。

 らでっしゅぼーや社の財務諸表には、MBOによる資本構成変更の残滓が色濃く反映し、また、当面の間、経営における制約も通常の企業より大きいことが伺われます。
 そこで、らでぃっしゅぼーや社の事業、利益にどのように影響を与えているのか考察し、MBO企業に対する株式投資について検討することにします。

巨額の「のれん」と「長期借入金」

 らでっしゅぼーや社がこの度公表した平成22年度2月期第2四半期決算には、取分けて巨額な数値の科目が観察できます。
らでぃっしゅぼーや社平成22年度2月期第2四半期
貸借対照表(単位:百万円)
流動資産4,411 1年以内返済長期借入金430
 有形固定資産427流動負債合計3,116
 無形固定資産3,412 長期借入金1,495
 投資その他の資産341固定負債合計1,783
固定資産合計4,182負債合計4,900
資産合計8,594負債・資本合計8,594

上記のB/Sにおいて、無形固定資産の価額が資産合計の約40%と占めていますが、この中に「のれん」約30億円が含まれています。また、貸方の負債の中にも、長期借入金が計19億円と比較的大きいことが特徴です。
 のれんの価値を全く認めない場合、らでぃっしゅぼーや社の純資産残高は数億円に過ぎないのが実情です。単純にPBRを計算すると1株500円台となるのですが、のれんを考慮しないと1株当たり100円台まで低下します。
 株式投資を行う上で、単純にPER、PBR等を機械的に当てはめ計算して、割安、割高と判断できるとはゆめゆめ思わないほうが幸せでしょう。

30億円ののれんの影響

 この、30億円にもわたる巨額の「のれん」ですが、源は、平成18年3月のMBO時にキューサイ社の旧経営陣に支払った約64億円と、取得した資産等の差額なのです。いわば、現経営陣が独立という果実を得るために、要した追加給付ともいえます。
 取得時は、36億円余り計上されていたようですが、毎年1億8千万円(20年均等償却)を3年強続けた結果、現在残高は約30億円になっています。
 言い換えると、現時点では、らでぃっしゅぼーや社の損益計算書上の当期純利益には、今後約17年に渡り、のれん償却額として1億8千万円が費用計上されるといえます。
 らでぃっしゅぼーや社の現状の営業利益率は2%台と上場企業の中でも低い数値に属しますが、のれん償却費の計上により、当期純利益段階では一層、悪化することになります。

 先に現時点ではとお断りしたように、今後導入される国際財務報告基準(IFRS)が適用されると、のれんの規則償却は行われずに、のれんの償却は減損損失として行われることになっています。これは、のれんについて経済的価値の減少を認識した場合に損失計上することになりますので、より合理的と考えられます。
 しかし、客観性については、現行の規則的償却からは後退しますので、会計制度として一長一短といったところでしょう。会計制度は万能ではありませんので、状況判断するには、常に実態に読み戻す必要があります。

さて、次回は長期借入金による影響を見ることにします。

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2013/04/15(月) 13:14:02 |
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