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住居系J-REIT格付けと騰落率の関係

 不動産投資信託(J-REIT)銘柄、特に住居系REITの表面的な投資利回りは、昨今の価格下落で相当な魅力的な水準になっていますが価格が底打ちした銘柄がある一方、最安値を更新するまでその価格態様は様々となっています。
 特に外部成長のための増資、借入金調達など、ファンド規模拡大行動を決定したファンドの価格下落が厳しくなっているようです。
 その一つには個別JREITの運営に対する信頼性も影響していると考えられますので、住居特化型REITと住居中心REITの12銘柄について、格付機関による格付けと直近底値の3月17日からの価格変動の相関を比較してみました。
住居系REITの格付けと騰落率相関
銘柄R&I格付け3月17日価格
5月2日価格
騰落率分配利回り
(巡航利回り)
日本アコモデーション
ファンド投資法人(3226)
AA404,000円
534,000円
+32%5.37%
野村不動産
レジデンシャル投資法人(3240)
AA
(JCR)(※1)
399,000円
464,000円
+16%4.82%
アドバンスレジデンス
投資法人(8978)
A→A+339,000円
369,000円
+8%7.32%
日本レジデンシャル投資法人(8962)A+330,000円
334,000円
+1%6.10%
ニューシティ
レジデンス投資法人(8965)
A+298,000円
265,000円
(307,000円)
(※2)

-11%
(+3%)
(※2)
7.48%
ジョイントリート
投資法人(8973)
A265,000円
278,000円
+5%7.66%
ビ・ライフ投資法人(8984)A335,000円
320,000円
-4%7.32%
プロスペクト
レジデンシャル投資法人(8969)
A-
(JCR)(※1)
306,000円
310,000円
+1%3.81%
ジャパンシングル
レジデンス投資法人(8970)
A-233,000円
244,000円
+4%8.11%
リプラス
レジデンシャル投資法人(8986)
A-269,000円
244,000円
-9%8.74%
エルシーピー
投資法人(8980)
A-264,000円
228,000円
-13%6.56%
スターツプロシード
投資法人(8979)
未取得117,000円
121,000円
+3%8.22%
FCレジデンシャル
投資法人(8975)
未取得409,000円
435,000円
+6%未算出

(※1)野村不動産レジデンシャル投資法人とプロスペクトレジデンシャル投資法人は格付投資情報センター(R&I)発行体格付けは未取得
(※2)<参考>第3者割当増資発表(4月22日)時点の価格

発行体格付けと騰落率に相関あり

 まず、AA格付けを有する日本アコモデーションファンド投資法人、野村不動産レジデンシャル投資法人は2桁の騰落率を記録したのに対し、A格付けの銘柄は1桁の上昇に留まっています。
 格付けは主に投資法人債や借入金の利率決定に影響を及ぼすとともに当該発行体の信用度の指標として用いられてています。サブプライム問題という信用リスクが前面となった今回の局面では、銘柄の信用度が人気度に大きな影響を及ぼしているのでしょう。
 住居系REITはNOIがオフィス系REITに比べると低めであることから、投資利回りを確保するために相対的に借入金比率(LTV)を50%以上の高レバレッジに保持する銘柄が多いことも信用リスク感受性が高い一因でしょう。

第3者割当増資、高利借換銘柄は売られる

 比較期間で騰落率がマイナスとなった4銘柄ですが、各々価格下落に起因するイベントが発生しました。
  1. 1投資口当り純資産を大きく割り込む水準で第3者割当増資

  2. ニューシティレジデンス投資法人は2008年4月22日に第3者割当増資を発表しました。調達金額は約50億円とニューシティレジデンス投資法人の純資産残高に比べると大きな割合ではありませんが、同時に発表した次期予想分配金の大幅低下と相まって、価格は大幅下落しています。
     今秋には大規模タワーマンション購入も控えており、さらなる資金調達の必要性が見えていることが下落率NO1となった要因でしょう。
     しかし、他REITに対し、純資産残高を大幅に割り込む水準では第3者割当増資と言えども行なうことは容易ではないと警戒&緊張感を与えたことは間違いありません。今後、大規模な物件取得を予定している高LTVのREITにとっては悩ましい状態が続きそうです。
  3. 借入金借換時の利率上昇

  4. ビ・ライフ投資法人(8984)は2008年3月末に借入金満期に伴う借換を実行しましたが、いずれも前回を上回る利率水準の借換となりました。増資が困難な状況の中、交渉に難儀した様子が伺えます。
     同様の格付け水準(A格)のジョイントリート投資法人(8973)と時期が近似した借入れ条件を比較しますと、借入金額規模が1桁異なるため、単純比較はできませんが利率水準が段違いに高くなっています。
     オフィス系銘柄のクリードオフィス投資法人も借換時の利率上昇を理由とした減配予想を発表しており、今後も借入れリスクには十分注視しなければなりません。
    ビ・ライフ投資法人の借入金借換
    銘柄借入日借入額期間利率担保
    ビ・ライフ
    投資法人(8984)
    2008年3月31日130億円
    164億円
    2年
    1.5年
    1,55917%
    1.70917%
    有担保
    ジョイントリート
    投資法人(8973)
    2008年2月29日
    2008年3月28日
    40億円
    29億円
    3年1,54%有担保

安心感は格付け上位銘柄が優勢

 昨今のREIT環境を配慮して、住居系REIT運営側でも諸施策を行なっているようです。
例えば、
  • 新築物件購入を控えてリースアップ後購入に変更
  • 外部成長重視戦略の見直し
  • 保有資産売却によるレバレッジの抑制
しかし、大規模物件以外で4%台という低NOIでの取得を行なうREITも存在するようです。住居系REIT投資に際してはくれぐれも表面投資利回り以外も考慮することが必要でしょう。
 いずれの銘柄も増資警戒レベル以上のLTVとなっていますので、多くの銘柄で増資発表があるでしょう。増資発表内容、および市場動向をみて、検討するのも遅くないかもしれません。


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