月次積立投資で資産形成し、投資家の立場から社会貢献を目指しています

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

投資信託の売買委託手数料の影響を調べる

 投資信託を購入すると、投資信託の仕組みの中で提供される諸サービスに対して手数料(サービス料)を負担することになります。投資信託のコストとしてよく紹介されるのは以下の3種類のコストです。
  1. 販売手数料(購入価格に対して所定の割合)
  2. 信託報酬(毎日の純資産残高に対して所定の割合)
  3. 信託財産留保額(売却価格に対して所定の割合。ファンド離脱投資家から残留投資家への資産移転であり、手数料ではありません)
 このほかに投資家がファンド保有しているという事実に関連して負担するコスト(ファンド直接経費)も存在します。
 また、多量売買に伴う避けられない値動きをマーケットインパクトコストとして捉えたり、相場上昇期に投資し、相場下落時に売却することによる損失をタイミングコストとして捉える概念も存在し、コストの範囲は様々で一意に定義することは困難です。

 代表的なファンド直接経費として投資家が負担するコストとして目論見書等に記載される主なコストは以下の通りです。
  1. ファンド保有資産等に関連する売買委託手数料
  2. ファンド運用に必要な借入金、立替金の利息
  3. ファンドの法定監査費用
  4. ファンド保有資産等の保管費用
 これらのコストは投資信託では通称その他費用と呼ばれていますが、ファンド目論見書にはご丁寧にも「これらの費用は、運用状況等により変動するものであり、事前に料率、上限額等を記載することができません。」とどの程度発生するか明示されておらず、ファンド購入投資判断に利用することはできません。
 その他費用の中でも売買委託手数料はその他費用に占める割合が大きいことから、事後的に開示される運用報告書を用いて、投資信託の売買手数料率がどの程度であるか計算してみました。

比較対象とした投資信託は?

今回の売買委託手数料の比較候補として、以下の4ファンドを選定しました。おおよその選定基準は1)直近の運用報告書(特にマザーファンド分)がWebで開示されていること、2)日本株式クラスを運用対象としていること、3)純資産額1000億円以上の大規模ファンドであることです。
 今回の比較には残念ながら有価証券報告書を用いることができません。それは売買手数料額が運用報告書のみにしか記載されていないからです。これも何だかおかしな話ですが、今回はおいておくことにします。
 また、日本株式クラスで純資産額1000億円以上としたのは対象市場および売買規模による手数料率の差異を除外したかったことによります。
 その結果、まだら模様の投資生活ブログで注目している「さわかみファンド」、アクティブファンド性の高い「フィデリティ日本成長株ファンド」、そしてスゴ6組入れで注目が集まる低コストインデックスファンド「住信-STAM TOPIXインデックス・オープン」、そして2,3年前迄の標準インデックスファンドであった「中央三井日本株式インデックスファンド」としました。

売買委託手数料率は数ベイシスのオーダー

 各ファンドの期末純資産残高、基準価額、1万口当たりの売買手数料、株式売買金額、売買回転率から手数料率を計算することにする。なお、本来なら期中の平均を用いるべきですが、簡便化のため純資産残高は期末分で代替しました。
 また、当然ながらファミリーファンド方式で運用するフィデリティ日本成長株ファンド、住信-STAM TOPIXインデックス・オープンについてはマザーファンド実績を比較しています。
 これはベビーファンドで開示される売買手数料はマザーファンドで支払った売買手数料総額のうち、ベビーファンドに対応する分に限定されるためです。
 なお、2008年1月設定と運用開始後間もない、住信-STAM TOPIXインデックス・オープンの実績は同じマザーファンドで運用するすみしん日本株式インデックスオープンの運用報告書内の、住信国内株式インデックスマザーファンド実績を用いました。

各ファンド直近決算の売買手数料率
ファンド名純資産
残高
(億円)
1万口当り
売買手数料
売買金額
(億円)
手数料率
(対売買金額)
売買回転率手数料率
(対純資産残高)
さわかみファンド2,56161,1040.076%0.520.039%
フィデリティ日本成長株ファンド8,6773930,3120.066%3.240.214%
STAMトピックスインデックスオープン1,4960(≒0.49)5260.011%0.400.004%
中央三井日本株式インデックス2,7460(≒0.49)7930.012%0.330.004%

 売買委託手数料率(=支払手数料/株式売買金額)のオーダーは、0.06~0.07%程度となっていました。これは100万円の株式売買を行う場合に600~700円の手数料を支払っていることを意味し、個人が執行する売買取引と比較しても若干低めの料率であり、このあたりが妥当価格といえるでしょうか?それにしても、個人の株式取引条件の良さは断トツなのです。
 他のアクティブファンドでも試算を行った結果、概ね0.05~0.07%の範囲に収斂しておりファンド間の格差はそれほど大きくないと推定されます。
 次にインデックスファンドに関してですが、住信-STAM TOPIXインデックス・オープン、中央三井日本株式インデックスファンドともに1万口当たりの売買手数料がゼロ円(円位未満四捨五入)と表示されています。従って、正確な計数は算出できませんが、仮に1万口当たりの売買手数料額が0.49とゼロに切り捨てられる最大値で推定しています。
 運用報告書にも円単位でなく銭単位まで開示するように工夫していただきたいものですね。
 さて、最大率を仮定しても売買手数料率は0.011%とアクティブファンドに比較して数分の1のオーダーの低さです。
 インデックスファンドの売買委託手数料率がアクティブファンドよりも低いのは、売買執行方式の規格化などにより、売買手数料の低減、割引などが行われている可能性があるのではないでしょうか?

ファンド売買手数料率は売買回転率の影響大

 ファンドへの売買コストへの影響は売買回転率を加味した売買手数料率(=支払手数料/純資産残高)で測定することとなる。いくら安価な売買委託手数料率であっても売買が頻繁に行われれば、手数料額が膨らむからだ。
 この点、頻繁な売買が行われているフィデリティ日本成長株ファンド(何と、売買回転率が3,24!)では年0,2%超の売買コストを支払っているです。住信-STAM TOPIXインデックス・オープンの売買コストである年0.004%と比較するとその差は何と53.5倍にもなり、アクティブファンドは売買コストの観点でも高コスト体質であることがわかりました。

コストは信託報酬が一番大きい

 売買委託手数料率は数ベイシス~20ベイシスのオーダーであることから、投資信託保有における最大のコストは信託報酬であることは間違いありません。投資信託のコストを着目する時に信託報酬に焦点を当てるのも納得できます。しかし、売買手数料もコストを構成することを知っておいて損はないでしょう。コストは確実にリターンを食いつぶすことを常に念頭に投資信託を選択したいものです。
<関連記事>
⇒投信選びで重要なポイントシリーズへ
⇒販売手数料を考えるシリーズへ
⇒低コスト投資信託の実現への障壁とは?

ブログランキングに参加中!
にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
FC2ブログランキング

人気ブログランキング小(青)
関連記事
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://takaamahara.blog85.fc2.com/tb.php/136-916f85f1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。