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バンガードセミナーで分散、長期投資、コストの視点を学ぶ

 2007年11月17日に「投資先進国」アメリカに学ぶ長期投資と題したバンガード・グループ セゾン投信共催セミナーが開催されたので参加してきました。
 講師がアメリカ人の米国バンガード・グループ国際部リレーションシップ・マネージャのネイスン・ニューポート氏とのことで若干緊張していきましたが、氏は学生時代を日本で過ごしたことから、ほとんどネイティブの日本語が話せる素敵な青年でした。
 講演の内容は米国バンガードが提案する長期投資と銘打ち、「分散」、「長期投資」、「コスト」を踏まえた上で、以下の3つの言葉に着目した投資の実践を提案しています。
  • インデックスファンドに注目
  • 幅広く、株式・債券に分散投資
  • 低価格/低コストが決め手
 インデックスファンドの利点とバンガード社がインデックスファンドの利点を最大限に生かすための企業努力を継続している点を強調していました。
 ここからは今回のバンガード・セゾン投信共催セミナーで私が特に印象に残ったトピックを取り上げることにします。

低いエクスペンスレシオは企業努力の賜物

 私が最も印象に残った数字はファンドのエクスペンスレシオ推移です。エクスペンスレシオの推移
 バンガード社アメリカ平均
2006年0.21%1.27%
1975年頃約0.75%約0.90%

 エクスペンスレシオは日本語で運用管理費とも呼び、日本の投資信託においては「信託報酬」と「顧客負担の各種手数料」の合計にほぼ相当するものです。
 セミナーでは年次推移のグラフとして示されましたが、バンガード社のエクスペンスレシオは一貫して低下傾向を継続し、2006年に0.21%までようやく到達しているのです。バンガード社が始めてインデックスファンドを発売した1970年中頃のエクスペンスレシオは約0.75%程度と他のファンドの平均水準(0.90%)と比べて断トツに低い数値ではありません。低コストというバンガード社の社是に基づく毎年の着実なコスト低減活動の積み重ねにより、近年の0.21%まで達成できているのです。
セゾン投信の中野晴啓社長もバンガード社をモデルとして低コスト化を進めると発言されており、数々の業務改善の積み重ねとファンド規模拡大による規模の利益を享受することでより低コストの投資信託に成長することが期待できます。

日米のノーロードファンドの定義は違う

 日本のノーロード投資信託は全体の10%程度であり、アメリカの65%位に比較して割合が少ないとのことでしたが、ノーロードファンドの定義が異なるため、実際にはもっと差が開くとのことでした。
 ノーロードファンドとは一般的に販売時に販売会社に支払う手数料がゼロのファンドをいいますが、信託報酬の中に含まれる販売会社取分の手数料については日本では不問ですが、アメリカでは年0.25%以下でないとノーロードファンドと呼べないとのことです。
 セゾン投信が販売するセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドとセゾン資産形成の達人ファンドは信託報酬に含む販売会社手数料はいずれも0.25%未満であり、米国基準でもノーロードファンドと呼ぶことができます。セゾン投信の中野社長がバンガードを徹底的に研究したと仰るとおり、ファンド商品設計に十分配慮していることが伺えます。

バンガードの投資信託取扱いが広まらない真の理由

 個人投資家に低コストで人気の高いバンガードのファンドですが、日本の証券会社で購入可能なのはファンドオブファンズ形式のセゾン投信のセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドセゾン資産形成の達人ファンドおよびトヨタアセット投信のトヨタアセットバンガード海外株式ファンドと単体ファンドではマネックス証券が取り扱うバンガード・スモールキャップ・インデックス・ファンドバンガード・ウェルズリー・インカム・ファンドおよびバンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンドのみなのです。
 この点に関してバンガード・グループ駐日代表の加藤隆氏は「売っていただけるなら多くの証券会社に売っていただきたいのですが・・」と希望をもらしておりましたが、状況からはかなり難しい課題に聞こえました。
 「バンガードの投資信託をただ売るだけでは販売会社は1円ももらえない」のです。バンガードの投資信託はもちろんノーロードでかつファンド保有期間中の販売手数料も全くのゼロです。すなわち、証券会社はただ売るだけではビジネスとして成り立ちません。ビジネスとして成立させるためにはマネックス証券のように別途資産管理費(年0.6%)を課するか、ファンドオブファンズに組成して信託報酬に販売会社取分を設定するしか手段がないのです。

バンガードが日本で直販を行わない理由

 それではバンガードは何故自ら直販しようとしないのかについてですが、加藤代表は以下の理由にて簡明に説明していました。全く、なるほどと頷かざるを得ません。
  1. バンガードの直販を求める投資家は低コストのファンドを求めている
  2. 日本で直販体制(インターネットインフラ、コールセンター)をバンガードが独自に整えるには多額の投資が必要
  3. 加えてバンガード社の知名度が少ないため、多額の広告費も必要であるため、日本で直販を行うと高いファンドが出き上がってしまう
  4. しかもバンガード社の顧客の多数は米国人であり、日本への多額の投資によるエクスペンス増加は許容しにくい(バンガード社はファンドが会社を所有する形態であるため、会社とファンド投資家の利益相反はない)
  5. セゾンという知名度を持ちかつ顧客志向を持つインフラ提供先が現れたため提携に至った

 今回のセミナーでバンガードの理念とセゾン投信のファンドにかける意気込みが少しばかり理解できたかもしれません。今後もセゾン投信と提携先バンガードの素敵な関係を投資し続けながら見守りたいと思います。




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コメント
この記事へのコメント
コメント、トラックバックありがとうございます
>rennyさん
貴ブログにてご紹介ありがとうございました。おかげさまでより多くの方に読んでいただけました。
>安売王さん
 会場のどこかでお会いしていましたのですね。私はインデックス資産は手間いらず主義ですので、海外証券口座開設まではとても・・なのです。
2007/11/22(木) 16:51 | URL | あまはら #-[ 編集]
こんばんは。
私も同じセミナーに出席してました。

今回はセゾン投信のセミナーでしたがバンガードの素晴らしさ、特にローコストにこだわる努力には感動しました。
バンガードの特にETFにアクセスするためにはアメリカや香港など海外に証券口座を開くしかないのでしょうね。うーん悩むな。
2007/11/21(水) 22:52 | URL | 安売王 #-[ 編集]
詳細なレポートありがとうございました。拙ブログで紹介させていただきました。
2007/11/21(水) 07:39 | URL | renny #-[ 編集]
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