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SHOEIの2007年9月期決算分析

 オートバイヘルメット特に高級プレミアムヘルメットの製造事業を営むSHOEI(7839)の2007年9月期決算は連続増収増益となり、連結配当性向30%の公約に従い、配当額も従来発表比1円増の年67円となった。また、1:2の株式分割を行うことも同時発表されている。
 
SHOEI平成19年9月期連結経営成績
売上高   135.86億円(+11.4%)
営業利益  29.42億円( +9.6%)
当期純利益 16.30億円(+10.2%)
1株配当  67円

SHOEI平成19年9月期決算の特徴

<利益面>粗利益率(売上総利益率)が前年度比-0.4%低下

 中間期時点の会社説明会の席上、山田勝社長は工場の生産能力が追いつかずに恒常的に休日出勤体制(特に茨城工場)が継続しているとのことであったため、製造原価中に占める人件費増加による粗利益率の大幅低下を懸念していました。
 しかしながら、製造原価に占める人件費割合は28.6%と前年度比-0.7%減少(金額では1.57億円増加)する一方、材料費割合が48.5%と前年度比+1.6%増加(金額表示で4.6億増加)と大幅に増加しており、昨今の材料費高騰が製造原価上昇に最も大きく影響したようです。
 その中で粗利益率の減少が0.4%に留まっているのは2007年6月からの値上げ実施が奏功しているためと考えられ、寡占業界において最後発で値上げを実施したことで川下への価格転嫁がスムーズに実施できたと見られます。

<資金面>現預金保有高が34億円を超える

 山田勝社長はかねてから地震等の自然災害発生時の事業復旧目的として40億円(年20億×2年)までは社内留保を優先し、その後は連結配当性向50%を基本とする旨宣言されていたが、前期から始まった長期性定期預金として留保が今期は5億円行われ、合計6億円になっている。なお、投資キャッシュフロー計画からは次期も5億円の預け入れを予定しているようだ。
 フリーキャッシュフロー(営業キャッシュフロー-投資キャッシュフロー(但し、長期定期預金預入れを除く))は15.5億円のプラス、運転資本回転日数から計算した運転資本必要見込み額も約15億円であり、期末元預金29億円弱から資金面で十分余裕があるため、長期性定期預金として資金運用を行っているのであろう。災害復旧目的とのことであり、万が一の資産保全を優先した資金運用を採用しているとみられる。

<事業効率性>ROE25%以上、ROA15%以上の効率経営目標を達成

事業の効率性は比較的忘れがちであるが、少ない資金で効率的に事業運営し、利益を獲得することは資本コスト負担面から重要である。効率性は売上減少時に低コストとして、威力を発揮する守りの指標といえます。
SHOEI平成19年9月期
営業利益  29.42億
当期純利益 16.30億円
株主資本   64.13億円 (株主資本純利益率(ROE)=25.4%)
総資産     94.11億円(総資産純利益率(ROA)=17.3%)
投入資本  114.53億円(投入資本純利益率(ROIC)=14.2%)
投入資本=株主資本+有利子負債+減価償却費累計額で算出

SHOEIに関してはROE,ROA,ROIC共に増加傾向にあり、文句ない水準にあります。

<株価バリュエーション>株価は妥当水準

1株株主資本=883円および株価=3060円からPBR=3.46倍であるため、現段階の投資はROE/PBR=7.3%利回りの投資を意味し、7.3%×30%=2.19%が配当として還元される状況です。現在の株価は妥当水準といえますので、急激な円高発生時に売込まれる所を狙って、仕込むのがいいでしょう。

会社発表の来期決算見通しに対して

SHOEI平成20年9月期連結予想経営成績
売上高   143.00億円( +5.3%)
営業利益  29.50億円( +0.2%)
当期純利益 16.90億円( +3.6%)
予想1株配当58円(2分割後)

<資本政策>1:2の株式分割実施

今回の決算発表で最も驚いたのは株式分割実施発表です。これは東証1部への上場狙いを強く意識した施策です。SHOEIが東証1部に上場するための最も大きなハードルは株主数2800名ではないだろうか?その点からも今後も積極的に個人投資家増加へIR施策重視の流れは変わらないと見ています。

<配当性向>次年度からは連結配当性向50%を見込む

事業環境に大幅な変動が発生しない限り、次年度は現預金保有残高が40億円を超過するため、早速ではあるが業績予想として来期1株利益予想が連結配当性向50%を反映した数値となり、来期配当予想は1株あたり58円(2分割後)と49円増配予想となっている。
 計画通りに推移した場合、配当利回りは3.7%まで上昇するため配当による現在の利益を重視する個人投資家にも保有が見込めそうだ。

<利益面>営業利益、当期純利益予想が極めて慎重

 売上高の増加率>営業利益の増加率の予想から、粗利益率もしくは販売費および一般管理比率のいずれか、もしくは両方の低下をSHOEIは予測していることになる。候補となるトピックを以下にあげると・・
  • 減価償却制度の改定(1円償却)による製造経費、一般管理費の増加(影響額0.99億円)
  • 準社員40人の正社員化による製造人件費の増加(影響額 40人×ボーナス+1ヶ月(4ヶ月⇒5ヶ月)+αで0.5億円程度?)
  • 生産体制強化5万個増産(今年度50万個⇒次年度55万個)による塗装工程人件費の増加(1億円程度?)
  • 研究開発費の増加(影響額0.17億円)

 他にも種々のコスト増加を見込んでいるのかも知れませんが、若干保守的に見えます。上記売上高の達成可能性が高まれば、営業利益上方修正も視野に入りそうです。
 なお、業績予測に当たって会社側は為替変動に最も注意を払って記載されていますが、私はそれほど気にすべきものではないと考えます。
SHOEIの今後の成長経路は海外にあり、生産拠点を日本で保持するビジネスモデルであるため、為替変動の影響を完全に避けることはできませんが、数多のブランド品同様に値段を気にさせないビジネスであるならば、値上げ可能な状況を維持する限り有望であると考えています。

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